2005年11月21日月曜日

森は今、宝石箱




晩秋の森を歩いてみると、ところどころにキラッと輝く宝石をみつけることができます。 真っ赤なりんごのようなサルトリイバラの実、これはとげがいっぱいですから気をつけましょう。鮮やかな紫のその名もムラサキシキブ、金色に輝く小さなつぶつぶ、黄金の輝きと言いたいところですが、正式名はヘクソカズラ。羽子板の羽のようなクサギ、他にガマズミ、ノブドウ、ヒヨドリジョウゴ、といろいろ見つけることができます。


リースをつくってみました。木の実・草の実にはすぐにしぼんでしまうものもありますが、長もちするものもあります。いろいろなクラフト作品に使って楽しみましょう。


<ご案内>


12月11日(日)10:00~14:00


リースづくりの楽しみ  ~冬の暮らしを彩る


参加費 大人2000円・こども1500円(昼食、リース材料代こみ)


定員 20名   


指導 上木 恵美子さん  (flower liberty主宰)


参加申し込みは 八ッ杉森林学習センターまで(0778-42-3800)






2005年11月20日日曜日

晩秋の森に遊ぶ

 11月19日、曇り時々雨、一時あられ、時々晴れのち曇りと、変わりやすい天気の一日でした。今日は福井市から、越前市内からと二つの団体が朝から石窯の火起こし、ピザ焼き体験、森の散策、簡易な炭焼き体験と森で遊びました。


時々冷たい北風が吹くと、もうすぐ冬だなと思います。山頂からみる部子山や冠山はもう白い帽子をかぶっていました。




時々のお日様の日差しがなんとも貴重な大切な瞬間のように思えました。


落ち葉がいっぱいのふかふかの癒しの道を歩きました。晩秋の森を渡る冷気が、少し汗ばんだ頬にとても気持ちよく感じました。




過ぎ行く季節に、寂しさと感謝を。




今日の様子は、丹南ケーブルテレビで12月5日から紹介されますよ。


ケーブルテレビのみなさん、一日密着取材お疲れ様でした。


2005年11月11日金曜日

風のエネルギーから森のエネルギーへ

   強風にあおられて、杉葉(すんば)が大量に落ちました。秋も深まる頃、常緑樹の杉の木も実は緑の葉の下に茶色に枯れた杉葉を(紅葉?)たくさんつけるようになって、風と雨の寒い日にいっせいに落下(落葉?)します。


道の上は踏み場のないほどにすんばにおおいつくされます。これは大変とすぐにお掃除といきたいところですが、そのあとのお天気のさわやかな日まで待ちましょう。程よく乾いたら熊手であつめて、しっかりストックしましょう。


杉の葉は油成分も多く、表面積も大きいので抜群の着火剤になります。当学習センターの人気体験メニュー、ピザ焼き体験では、石窯の火おこしからはじめますが、その最初にマッチから火をつけるのがこのすんばです。


太陽の光と水と二酸化炭素をによって行われる光合成、そこでたくわえられた炭水化物が乾燥し、風のエネルギーによって地上に落下し、ようやく人の手にわたって森のエネルギーとなります。広葉樹の落葉はすぐに虫に食われ落下してからは微生物によって分解され腐葉土になります。針葉樹の葉はフィトンチッド成分を含んでいるので分解されにくく保存が利きます。落葉した葉はひとつは土になり作物を育て、ひとつは貯蔵可能なエネルギーとなって寒い冬の暖となり、美味しいお料理のカマドの燃料となります。


晩秋の風と雨の強い日は、風のエネルギーが森のエネルギーに転換する日です。


2005年11月8日火曜日

森の癒し作品展開催中

早、今日は立冬。とはいえ気温も20度近くと体感としてはまだ冬は先のようですね。


現在、森の癒し作品展を八角堂で開催中。


春から行ってきた、森の記憶、森の癒しシリーズ。押花や草木染など教室のみなさんの力作が展示されています。八角堂の周りには紅葉の森が日一日と深まり行き、まさに自然と一体となった森のギャラリーです。いちおう作品展は11月3日から13日までですが、可能な限りたくさんの方に見ていただければと思い継続可能なものは展示させていただきます。    おとつい11月5日には、「ワークショップ森でリラックス」を開催。森林セラピーをもっと深めようと秋の森を散策後、福井大学医学部の長谷川智子先生から森の香りフィトンチッドの素晴らしさ、森を歩くことがいかに心と体にすばらしい効果があるか医学的な視点からレクチャーをいただきました。おとな、こども25名の方が参加されました。




今、千年の森は紅葉のまっさかりです。あなたも森の癒し、いかがですか。                                                 


2005年10月23日日曜日

北陸折り紙コンベンション開催!


芸術・文化の秋です。ふくい国民文化祭の開幕とあわせて越前和紙の里から折り紙文化を発信しようと、10月22日折り紙コンベンションが開催されました。夕方からは八ッ杉森林学習センターに会場を移し、夕食懇親会の後、あちこちで自由折り紙講習が始まりました。北は北海道、南は九州大分から、小学生から80代のご年配まで全国から60名の折り紙達人、愛好家が集まり、寝る間も惜しむかのように折り紙にみなさん熱中。


八ッ杉千年の森は冷たい雨が一日降る小寒い日となりましたが、夜遅くまで折り紙を愛するみなさんの熱気で心までが火照る日となりました。日本の折り紙文化は現代もなお太く受け継がれ発展していると実感されました。


2005年10月1日土曜日

越前市八ッ杉森林学習センターです。よろしく。

本日、10月1日今立町と武生市の合併により越前市が誕生いたしました。


当学習センターの名称も越前市八ッ杉森林学習センターとなりました。


どうぞよろしくお願いいたします。


いよいよ秋本番です。


今日も八ッ杉千年の森は


間近に迫った国民文化祭にむけて


折り紙を愛する皆さんの定例会や


知的障害者の作業所のみなさんの交流・社会体験活動など


たくさんの方々でにぎわっています。



秋風がここちよく、栗の実がはじけてころがっています。


八ッ杉権現の杉林の林床にはツリフネソウの紅色の花がまるでじゅうたんのように広がっています。


2005年9月14日水曜日

ヤマボウシの実がなりました





初夏に純白の花をつけるヤマボウシ。


いま赤い実をたくさんつけています。


緑の堅い実が、だんだん黄色くなり、そして赤く熟してきます。


一枝の中でそのプロセスがわかります。


赤い実をひとつつまんで口に入れました。ほんのり甘い、すこしねばりのある果肉が口の中にひろがります。そしてすぐに少し大きめの種が5、6個歯にがちっとかかります。種はスイカのように飛ばしだします。だれかがこれは森のバターだねといいました。たくさんつまんできてボールにいれてすりつぶし、うらごしすればほんとうにバターのようになるかもしれませんね。朝のトーストパンにつけて食べるとほんのり甘い森のバターがお口の中にひろがるでしょう。これはまだ想像上のお話です。だれかやってみませんか。八ッ杉はヤマボウシの木がたくさんたくさんあります。ご希望の方にはご案内します。ちなみにヤマボウシの花言葉は「友情」だそうです。






2005年9月3日土曜日

森林セラピーとは

セラピーという言葉をよくきくようになりました。therapyとは治療ないしは治療法と辞書には書いてあります。音楽セラピー、アニマルセラピー、アロマテラピー・・・。疲れた、病んだ、傷ついた心や体を音楽や動物とのふれあいや香りで治療するということでしょうか。人間には本来、自然治癒力があり、その治癒力を引き出し、高める助けとして音楽や香りの力をかりる自然療法をセラピーと、とりあえず理解しておきましょう。


森林セラピーという言葉もあります。森林療法といいかえてもかまいません。森林療法は欧州とくにドイツでは長い歴史があり、ドイツ国内では自然や森林の中を歩行する運動療法を医師が処方しており、医学的な視点から森林が積極的に活用されています。3週間までの自然療法には健康保険が適用されているようです。


日本でもこれからの森林政策を、木を伐採して木材をどう使うかだけではなく、木が立ったままの森林をどう使っていくかという考え方が大切ということで、林野庁は森林療法の医学的な課題や普及に平成16年度から着手しています。


森林浴という言葉がでてきてずいぶん長い時間がたちましたが、日本でも森林療法がこれから普及していくかどうか、そのためには地道な努力や多くの課題があると思います。


八ッ杉は750年まえから禅宗僧侶の修行の場としてひらけたところです。精神と肉体の鍛錬の場として、森林空間を積極的に活用してきた日本独自の森の文化があります。森林自然公園としても30年の蓄積があります。広葉樹林と杉林、松林をバランスよく配置し、森林内には縦横に散策道が整備されています。欧州の森林セラピーに学びつつ、日本人の自然観にあった独自の森の癒しの文化をイメージし実践していきたいと思います。


参考:「森林セラピーポータル」のホームページ


(ご案内)


森林セラピー研究会準備会


9月23日(秋分の日)10時~


八ッ杉森林学習センター


森の癒しについて関心のある方の幅広い参加を呼びかけます。


参加申し込みは(0778)42-3800まで








2005年8月26日金曜日

線香花火が白い花になりました

8月23日は二十四節気でいえば処暑でした。暑さも峠をこえ、朝夕も涼しくなる頃です。こどもたちの夏休みもあと1週間たらず、宿題の追い込みも忙しく、楽しかった夏の出来事もちょっとほろ苦く思い出しながら日記や絵に書いていることでしょう。


森の中にはすでにススキも開花し、ナナカマドの実も赤くなり始めています。そんな中、まだ緑濃い藪の中にまっ白な線香花火のような花を見つけました。

これはシシウドといっているセリ科の花だと思います。まるで線香花火が、夏の思い出に真っ白な花になったような花の形です。『福井の野草(下)』(福井県植物図鑑)ではシシウドの中の少し葉が大きいものはミヤマシシウドというそうです。


ちなみに春の山菜のなかの人気のひとつ「ウド」はウコギ科で同じウドでも全く別物です。






2005年8月23日火曜日

クズ(葛)の花が咲きました

つるを伸ばし、ありとあらゆるところにからみつくクズ。草刈り機にもからみつきエンジンをストップさせてしまうクズ。日本の夏はわが天下ともいわんばかりに、その生命力を謳歌させているクズ。どちらかというときらわれもののクズですが、初夏の新芽(伸び始めたやわらかいつるの先端)はてんぷらにしても美味しいし、秋はそのつるがリースづくりの格好の材料に、そしてその根っこは葛粉になり食用・薬用としとても重宝されてきました。葛の葉お皿にもちょうどよいし、草木染の染料になったり、その丈夫な繊維を使った葛布というのもあるそうです。


クズはくずにあらずと・・・。葛はもっともっと活用されてよい有用植物だと思います。


クズは秋の七草のひとつでもあります。そのクズが夏の終わりに花を咲かせます。


明るい紫色の房状の花が下からだんだんと咲いていきます。まだ咲き始めたクズの花を摘んできてホワイトリカーに散らせました。クズの花見酒です。これからどのようになるのかな。また後日報告しましょう。


2005年8月19日金曜日

森の王様

キング・オブ・ザ・フォレスト、つまり森の王様ってだれのこと?欧米ではオーク(Oak)のことを森の王様と呼び大変尊重しています。それではオークとは日本では何の木かというと、ちょっと複雑になってきます。明治の頃、英国から堅い木の材で作った立派な家具が輸入されたとき、その木を樫と訳してしまいました。ところが英国には緯度でいえば北海道のような寒いところで常緑広葉樹の樫は育たず、落葉広葉樹の楢が育っています。オークとは樫ではなく楢だったのです。どちらもブナ科に属しどんぐりの実をつけます。日本人には長らく杉や桧などまっすぐに育つ建材としても優秀な針葉樹信仰があり、楢の木などは姥捨ての楢山といわれるように、雑木として見下げられていました。ですからオークをとても楢とは訳したくない主観的なものも日本人の意識にはあったようです。


楢の中でも、ミズナラは大木になり材質も優秀で家具をつくる材料としてはもっとも重要なものになっています。八ッ杉の森を歩くとどこでも、ミズナラの幼木を足元にみつけることができます。一粒のどんぐりの実が30メートルの大木に成長すると考えると生命の不思議さを感じずにはいられません。今年はミズナラの木にもいっぱいどんぐりの赤ちゃんがついています。この秋が楽しみです。






2005年8月11日木曜日

この秋はどんぐり豊作かな?



八ッ杉千年の森にはコナラ,ミズナラなどどんぐりの雑木林がひろがっています。さてさて、今年はどんぐりたくさん実るかなと森の中をのぞいてみると、まだ小さいけれど、どんぐりの赤ちゃんがいっぱいです。栗の木にもいっぱいいがいががついています。栗もどんぐりの仲間だということはご存知ですね。八ッ杉千年の森は標高400~500メートルの落葉広葉樹林帯で、どんぐりのなるブナ科の仲間としては、ミズナラ、コナラ、クリ、アベマキなどがたくさん生えています。八ッ杉千年の森のシンボルマークもミズナラの葉をつかっています。ミズナラは太く巨大な木に成長し、その根も太く大きく横に広がり山をしっかり守ってくれます。昨年は台風、豪雨と幾多の自然災害でどんぐりも不作でした。えさを求めての里でのクマ騒動で大変でしたね。今年はクマさんも山のどんぐりでおなかいっぱいになるようにどんぐりの成長を見守りたいと思います。



2005年8月9日火曜日

本日、8月8日は八ッ杉オープン記念日


平成8年8月8日、八ッ杉にちなんで8並びのこの日八ッ杉森林学習センターが開館しました。
この日の記念イベントは木炭自動車を先頭に今立町役場前から、八ッ杉千年の森までの標高差400メートル、約10キロ区間のオープンパレードでした。
沿道には開館を祝うたくさんの方が手を振ってくださいました。
この日の木炭自動車は群馬の自動車整備専門学校から教官や学生さんが開館を祝って運んできていただいたもの。


この木炭自動車、2年後の1998年秋には八ッ杉森林学習センターの環境学習プロジェクトとして 木炭自動車チームの新たな製作による「千年の森号」として世の中に発表。
おりしも、地球温暖化に対する森林の役割が大きく位置づけられた京都議定書、脱化石資源・自然エネルギーのホープとして森の国日本に森林バイオマスエネルギーの導入をアピールする宣伝カーとして「千年の森号」はスタートしました。


2005年7月10日日曜日

わくわく昆虫の森探検





















8月の学習プログラム
わくわく昆虫の森探検In 八ッ杉千年の森
8月7日(日)
今立町役場前9:30集合 バスで八ッ杉千年の森へ移動
15:30今立町役場前で解散
定 員 20名(対象:親子同伴、こどもは小学生以上)
参加費 1500円(体験料、バス代、昼食代等こみ
■プログラム オリエンテーション
昆虫の話
雑木林にすむ昆虫の観察・採取
お昼ごはん
自由観察・採取
昆虫の名前しらべ
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2005年7月9日土曜日

森の音楽会

森の記憶・森のいやし・6月プログラム
「森の音楽会」
森の四季の映像をスクリーンにみながら森の竪琴の調べをあなたに・・・
と き 6月25日(土)PM7:00〜8:00
ところ 八ッ杉森林学習センター・八角堂
四季の森の風景や天体の星々を
バックスクリーンに写しだしながら
ハープの音色をお楽しみ下さい



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■フォークハープ演奏:広部正雄さん (詩季の会代表)
ハープ演奏曲目…「エレナー・プランケット」ほか12曲
主催 今立町八ッ杉森林学習センター
(TEL0778−42−3800 FAX0778−42−3801)
企画協力 クラフト[izumi ]
映像協力/小林 徹