2005年11月11日金曜日

風のエネルギーから森のエネルギーへ

   強風にあおられて、杉葉(すんば)が大量に落ちました。秋も深まる頃、常緑樹の杉の木も実は緑の葉の下に茶色に枯れた杉葉を(紅葉?)たくさんつけるようになって、風と雨の寒い日にいっせいに落下(落葉?)します。


道の上は踏み場のないほどにすんばにおおいつくされます。これは大変とすぐにお掃除といきたいところですが、そのあとのお天気のさわやかな日まで待ちましょう。程よく乾いたら熊手であつめて、しっかりストックしましょう。


杉の葉は油成分も多く、表面積も大きいので抜群の着火剤になります。当学習センターの人気体験メニュー、ピザ焼き体験では、石窯の火おこしからはじめますが、その最初にマッチから火をつけるのがこのすんばです。


太陽の光と水と二酸化炭素をによって行われる光合成、そこでたくわえられた炭水化物が乾燥し、風のエネルギーによって地上に落下し、ようやく人の手にわたって森のエネルギーとなります。広葉樹の落葉はすぐに虫に食われ落下してからは微生物によって分解され腐葉土になります。針葉樹の葉はフィトンチッド成分を含んでいるので分解されにくく保存が利きます。落葉した葉はひとつは土になり作物を育て、ひとつは貯蔵可能なエネルギーとなって寒い冬の暖となり、美味しいお料理のカマドの燃料となります。


晩秋の風と雨の強い日は、風のエネルギーが森のエネルギーに転換する日です。


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